タグ: コンサル

  • 誰が決めるのか

    ディレクターは会議に来ないらしい。
    コンサル業界のパートナーやディレクターは、事業会社でいう営業だ。たいてい複数案件を掛け持ちしている。優先順位は売上%で付けられ、炎上しているかどうかはあまり気にされない。現場に滅多に来ない彼等にあるのは、予算配分権限=アサイン権限と契約期間に関する権限だけだ。
    結果として、PJ内容についての責任の所在は、曖昧になる。


    「あなたの顧客の中で一番不満をもっている客こそ、あなたにとって一番の学習源なのだ」
    — ビル・ゲイツ

    “Your most unhappy customers are your greatest source of learning.”
    — Bill Gates


    HOW TO THINK LIKE Bill Gates ビル・ゲイツの思考哲学

  • 会議だらけ

    久しぶりのオフィス。世間は夏休みだが、ファームはいつもどおり混み合っている。会議室が取れないと昨日杉さんが言っていたが、今朝空きがでたらしい。会議室問題は深刻だ。
    会議室に行くと、各チームのメンバーが揃っていた。同期も何人かいたので少し雑談する。まだ、パートナーとPMOは来ない。


    「特定の目的のある会議を、だれもが勝手に素晴らしいアイデアを言い合う自由討議の場としてはならない」
    — P.F.ドラッカー

    “IA meeting with a specific objective must not be turned into a freewheeling discussion where everyone simply shares brilliant ideas at will.”
    — P.F. Drucker


    マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則

  • リソースは人

    月の最終週は、PJメンバーの入れ替わりのタイミングでもある。
    予算関係の見直しをかけるので、その結果として。リリースされる人もいれば、新しく入ってくる人もいる。その度にPJ説明、顧客PC配布、セキュリティ誓約、挨拶、自己紹介と慌ただしい。


    「抽象的な行動からは、抽象的な結果しか得られない。闇雲に歩くだけでは、どこにも到達しない」
    — 三木谷浩史

    “Abstract actions yield only abstract results. If you walk blindly, you’ll never reach anywhere.”
    — Hiroshi Mikitani


    成功の法則100ヶ条

  • 不均等夏休み

    斎藤さん達には2回夏休みがあるらしい。7月の最終週とお盆休み。
    優良企業なのだろうなと思う。ファームとは大違いだ。
    斎藤さん達が休みの間にPJを立て直すので、ファームの会議室に集まるようにとディレクターから早朝にメールが来ていた。


    “まったく本当に あなたは馬鹿ね “
    — 傘村トータ♪あなたの夜が明けるまで♪

    ” Good grief, you really are an idiot.”
    — Tota Kasamura♪Till Your Night Comes Up ♪


    ▶ アルバム「素敵な大人になる方法

  • 90dB

    朝のニュースの蝉の声に驚く。録音みたいだ。
    地方からの中継のようで納得した。こんな大音量の蝉の声は東京ではしない。
    昨日のステコミの内容がどうであれ、自分のチームの矢羽根は大きく変わらない。軽く雑談して、今日の作業に入る。斎藤さんに経理部のメンバーで飲みに行こうと誘われた。お盆休みは、10日ほど休むらしい。


    「変えられないことに執着するのは、エネルギーの無駄遣いです。変えられない中でどうするべきかを、考えましょう」
    — 叶 恭子

    ” Clinging to what cannot be changed is a waste of energy.Let’s think about what we can do within what cannot be changed.”
    — Kyoko Kano

  • 問題抽出は難しい

    このPJは前から顧客のニーズをとらえ損ねている感じがする。顧客の要望とかみ合っておらず、ステコミでは毎回そもそも論のような話になる。
    提案書と契約で合意した内容をPMOがチームごとに割り振り、各チームは与えられた矢羽根に沿って対応する。自分含めほとんどのコンサルは、PJの目的設定やゴールについて口を挟めない。


    「意思決定において、問題の明確化ほど誰も気にしないが重要なことはない。正しい問題提起への間違った答えは修正がきく。しかし、間違った問題提起への正しい答えほど修正の難しいものはない。問題がどこにあるかもわからない」
    — P.F.ドラッカー

    “In decision-making, nothing is as important—yet as often overlooked—as defining the problem clearly.
    A wrong answer to the right question can be corrected.But a right answer to the wrong question is almost impossible to fix.You don’t even know where the problem truly lies.”
    — P.F. Drucker


    マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則

  • with xxx?

    ステコミは前回と同じく、コンサル側が顧客側に詰められる形で終わった。
    顧客側のPMである経営企画部 田嶋さんは、会議室に入ってきたときからイラだちを隠していなかった。
    各チームが作成し、PMOがまとめた進捗資料を投影する。報告は2チーム目で遮断され、その後は持ち時間いっぱい顧客側からの不満にパートナーが回答するという地獄のような時間だった。


    「大きな夢を描く競争をしましょう。それなら私も何とかあなたのお手伝いができるかもしれません」
    — 手塚治虫

    “Let’s compete to dream big. If it’s that kind of contest, then maybe I can be of some help to you.”
    — Osamu Tezuka


    手塚治虫大全(1)

  • 「決める」ための準備

    連休明けは弱冠ボーっとした空気が漂うが、明日のステコミのせいでコンサル側はピリついている。昨夜からPMOやパートナーからの確認メールが飛び交っている。ステコミ前しか名前を見ない人も多い。ステコミですべてがきれいに決まることはない。決めるために段取りするのが仕事の大半だ。


    「経営者の仕事から最終的に生まれるのは、知識と洞察ではなく、《意思決定》と《実行》である」
    — P.F.ドラッカー

    “What ultimately emerges from the work of an executive is not knowledge or insight, but decision and execution.”
    — P.F. Drucker


    マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則

  • 年間休日

    基本的に休みはカレンダーどおりだ。基本的にというか文字通りに。
    日本特有の「お盆休み」や「GW休暇」はない。休みたいなら、有休を使う。
    次のavailableには旅行に行きたいと思いつつ、社会人になってから一度も行っていない。


    「金がないからできないという人は、金があってもできない」
    — 小林一三

    “Those who say they can’t do something because they lack money won’t be able to do it even if they have money.”
    — Ichizo Kobayashi


    私の行き方

  • 100%に「する」

    金曜日。地方からアサインされているメンバーは、午後に新幹線か飛行機で各地へ帰る。それで、月曜日の午後にまたやってくる。
    このPJでは、毎週の交通費もホテル代もPJ費用としてファームに請求すれば全額+出張手当付で支払ってもらえる。PJによっては、顧客に実費で請求することもある。


    「何もかんもお金出せば、全部100%完璧な物が手に入るってのは図々しいんだよ」
    — 所ジョージ

    “Thinking you can get something 100% perfect just by paying money for it—that’s pretty presumptuous.”
    — George Tokoro